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「遊動式てんびん」写真・イラストで見る、作用・説明・必要性!遊動式!?誘導式!?どっちが正解!?

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「遊動式てんびん」写真・イラストで見る、作用・説明・必要性!

今回は「天秤(てんびん)」シリーズの「遊動式てんびん」についてお話しします。

遊動式!?誘導式!?どっちが正しい?

これ、検索すると両方出て来るんですよね。
実際、商品名も「遊動式」、「誘導式」と両方販売されていますし・・・・・。
ただ、調べる限り圧倒的に「遊動式」が多いように思います。

~~遊動式てんびんの役目~~
「遊動式てんびん」は「固定式てんびん」とほとんど外見が変わらない物が多いです。
オモリを付け替えられる「別体式の物」とオモリの重さが決まっていてオモリを交換できない「一体式」の物があります。
アームと呼ばれる腕の長さが様々で、魚種・状況によって使い分けができます。
※「遊動式てんびん」魚のあたりの感度をあげたい時にお勧めです。クロダイ・真鯛の大物狙いで使用されることもあります。
遊動式天秤
オモリと一体式は、金属のアーム部分とおもりが外れないようになっている為、
オモリと金属の擦れたり当たったりする音が軽減されています。

遊動式天秤
神経質な魚やスレた魚に向いています。
また、アームとおもりの接続がないその形状から、海藻や岩礁などを乗り越えやすく
根掛かりが少ない天秤です。
おもりと別体式は、アームが一つあればおもりを付け替えられ、潮の流や状況に対応しやすくなっています。
様々なおもりに対応でき、ランガンや移動の際の荷物を減らすことができます。

釣りをする際の仕掛け全体のなかでの「遊動式てんびん」の位置はこちらです。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
この様な感じになります。仕掛けの状態が「変化」する特殊な仕掛けです。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
固定式天秤とは違い、道糸(オレンジ色)と仕掛け(青色)が直接つながっています。
「遊動式てんびん」の丸い部分両方に道糸が入り、イメージ的に糸が自由に動くイメージです。
逆に考えれば、天秤が自由に動くとも考えられます。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん

遊動式天秤
中間に天秤を挿んでいないため、魚のアタリがダイレクトに伝わりやすいです。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
少し大げさに例を挙げると、「糸電話」を想像してみると良いかもしれません。
片方の声の振動がもう片方に響く。こんな感じでしょうか。

さて、自由に動くこの「遊動式天秤」ですが、片側に制限があります。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
まず注意点として必ず、

遊動式天秤

小さい輪は道糸側へ
大きい輪は仕掛け側へ来るように取り付けます

遊動式天秤
↑小さい輪

間違えないように比べてみましょう。
遊動式天秤
↑大きい輪

仕掛け(青い色)側、つまり、魚に引っ張られる方向には、リールのドラグ(糸が巻かれているドラム・ボビンが逆転する力を調整する物)を緩めていたり、ベールを上げている場合、リールに巻かれている糸の量が許す限り糸は出続けます。
反対に、巻取り時(リールに糸を巻く際)は、スイベルが天秤の小さい穴に引っかかり、糸と一緒にズルズルと天秤を回収する事になります。
つまり、取り付けるサルカンは

小さい輪は通過できないが、大きい輪は通過できるサイズ

を選んでください。
片側にスナップがついているタイプや両方にリングが付いている物など種類は様々ですが、
おススメは両方リングの付いているサルカンです。
仕掛けのスナップを外して直に結んでもいいですし、仕掛けに付属のスナップスイベルを使ったいただいてもかまいません。

上記図Aの実際の魚が掛かった場合

それでは魚が掛かった場合の天秤の状態を見てみましょう。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん

遊動式天秤
この様にエサを咥えた状態で魚は移動する事が多いです。
ドラグを緩めていたり、ベールを上げる(「返す」とも言います。)いれば、魚に引っ張られどんどん糸は出ていきます。

魚に無理な力を与えにくく、違和感を与えずらい

つまり、「食い込みを良くする」というのが、この天秤の役割です。
もし、ドラグを締めていたり、ベールを下げていた場合、糸が出ることはないので、
「竿の柔らかさ」
だけで勝負する事になります。
竿先の柔らかい物であれば、食い込みで違和感は与えにくいですが、硬い物だと「遊動式てんびん」の持ち味の一部を発揮できなくなる事もあります。
ただ、感度重視の持ち竿であれば、問題はありません。
置き竿にする場合は、アタリしかりですが食い込みが優先されますので硬い竿はお勧めできません。
さて、天秤の動きの関係ですが、このように魚が
エサを食べ、その違和感に気付かなければ、魚に引っ張られ糸は出ていきます。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
持ち竿であれば手に振動が伝わり魚が掛かったことが分かります。
置き竿であれば糸がシュルシュルと出ていく目視と、ドラグを緩めていればジージーとドラグが滑る音がします。
天秤の中にあったサルカンは大きい輪を通り、グイグイと引っ張られていきます。
針に力が入りにくい為、針を掛ける「あわせ(フッキング)」が必要不可欠になります。

上記図Bの巻き上げ、回収する場合

それでは今度は魚を釣る時、つまり仕掛けを回収する時の動きを見てみましょう。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
リールを巻く・・・つまり糸を回収していきますので、糸の動きは先程とは逆になります。

遊動式天秤
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
魚に引っ張られて大きい輪をくぐったサルカンは再び天秤の大きい輪を通ります。
更に糸を巻いていくとサルカンは「小さい輪」に到達します。
しかし、サルカンは小さい輪を通れません。
このサルカンが引っ掛かりとなり、この時初めて天秤が仕掛けと一緒になって回収されます。
それまでは水中に沈んでいることになります。

ボクのおすすめの一手間

さて、最初のイラスト画像に
「ウキ止め、またはビーズ」と記載がありますが、この位置にボクはビーズを入れています。
天秤の小さい輪とサルカンの間です。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
天秤の小さい輪にサルカンが通ってしまっては今までのご説明通り遊動天秤として意味がありません。
しかしサルカンが大きすぎると大きい輪の方に通りが悪くなったり、最悪引っかかったりします。
サルカンは小さくしたいのがボクの本音です。
そこで、小さい輪に通らないウキ止めやビーズを使用する事によってサルカンを小さくし、トラブルを避けるようにしています。
ただこの場合、思いっきりの遠投がしにくくなります。空気抵抗やら、ビーズの強度やらで(笑)

キャスト時の糸絡みを防止するのに必要な天秤

はい、ようやく本題ともいえるお話です。
サルカンが天秤の「小さい輪で止まる」という事をご理解していただいたところでキャストのお話です。
遊動式 誘導式 天秤 てんびん
仕掛けを投げる際、一番重い「おもり」が遠心力で飛んでいきます。
天秤の「アーム(腕)」が道糸と仕掛けの距離を保ってくれるので仕掛けがグチャグチャになりにくいのです。
もし、アームがなかった場合、仕掛けと道糸が絡まってしまってとても釣りになりません。
そして動く天秤が何故飛んでいくのか!?
自由に動く天秤が糸を引っ張り飛んでいくのは、天秤の小さい輪の部分サルカンが接触し、
サルカンを引っ張って行くイメージで飛んでいきます。

まとめ

遊動式天秤

適合魚種・・・・・クロダイ、真鯛、ヒラメ、カレイなどにおすすめ!
置き竿にしたり、大物・小物釣りに向いています。神経質な状態の魚に対応!

・メリット・・・・魚に違和感を与えにくく食わせやすい。
・・・・おもりの形状・重さを一つの天秤で替えられる。(おもり別体式)
・・・・魚のアタリの感度が良い。アタリが竿やリールに出やすい。

・デメリット・・・取り付けが少し面倒。
・・・簡易的なリングだとPEラインを使用していると、糸を出したとき劣化しやすい。
※ガイドリング付きを選ぶようにすれば問題はありません!
・・・障害物に引っかかりやすい。(おもり別体式)

さて、少々長くなってしまいましたが、「遊動式天秤」の機能・必要性のお話でした。
お読みいただきありがとうございました!!

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