新潟 釣りの道具箱 うまい魚と釣りの旅
図解!魚の神経締めのやり方!鮮度を保っておいしく食べる!
ノッキング次郎は言う。
「いつの時代も酒はうまい、、、雨の日も晴れの日も、、、酒はいつもと変わらずうまいんじゃ。
変るのはいつも飲む者の心。ワシらの心が酒の味を変える。ずっと穏やかに、美味しく酒をのみたいもんじゃがのう。」
これは「トリコ」というアニメに出て来るキャラクターのセリフです。
ほんとに穏やかな心で飲む酒はおいしいですね。
というわけで、「魚の神経締め」こそ「ノッキング」だと思っているMr.クロオビです。
魚の神経締め
※血抜きはこちらから・・・イラストで解説!イラストだからグロくない!魚の血抜きのやり方!血抜きの理由
さて、なかなか敷居が高く、難しく感じる「魚の神経締め」。
そんな神経締めですが、一度理解してしまえば意外なほどに簡単。
イラストで解説していきたいと思います。
まずは
神経締めの必要性
神経締めとは、一般に死後硬直を遅らせて腐敗をに至るまでの時間を長引かせるというものです。
早い段階で行えばストレスを過度に与える前(血が激しく全身に回る前・暴れて身が焼ける前)に体の反応と意識を奪い鮮度を保ちます。
確かに腐敗までの時間を長引かせるというのは重要なことですが、ボク個人としては素早く一瞬のうちに「意識を奪う」ということに気持ちを置いています。
我々は何かから命をもらって自分の命を繋いでいます。動物だけじゃなく植物の命も貰っています。
魚に恐怖や痛み、苦しみがあるのかわかりません。でもできる限りそれらを与えず命をいただきたいと思っています。
人間の勝手な感情やエゴですが。
さて、魚は
・絶命
↓
・死後硬直が始まる
※この段階から雑菌の繁殖が強くなり鮮度が落ち始める
↓
・完全に硬直する
強い筋肉の硬直、血の凝固があり血はほぼ抜けなくなっています。
↓
・その後硬直が解ける
※ここから腐敗が強くなる
この様な図式です。
神経はどこにあるの?
ということですが、魚には「側線」といわれる線があります。
この側線のやや上に神経が通っています。
その神経は、脳から出て尻尾まで一本につながっています。
この側線沿いに骨があり
その真上を「神経」が通っています。
この神経にダメージをあたえる工程を「神経締め」と言っています。
大まかな手順は
・頭にピック等で穴をあける(慣れている方は「鼻」から入れるのでこの工程は省きます)
↓
・開けた穴から神経締め用のワイヤーを入れていく
↓
・ワイヤーを前後させて神経にダメージをあたえる
以上。
まず「ピック」を刺して頭に穴をあける作業です
神経の入っている側線方向にピックを入れていきたいのですが、まずは魚を横から見て頭の骨に対して垂直にピックを立てます。
これは初めから側線に向かってピックを立てると、滑ってうまく刺さらずに誤って手を刺したりと危険があるのでまずは垂直に刺します。
先端が入ったらピックを寝かせ、「側線」に向けて指していきます。
刺していくイメージはこのようになります。
ちょうど刺していく頭の位置に「脳」があると思いますので脳を貫いて神経まで穴をあけるイメージで通します。
断面図をご覧ください
最初にもお伝えしましたが神経は骨の上に通っています。
骨の上部に穴が開いており、そこに通っています。
ここに目がけてワイヤーを通します。
ワイヤーは専用の物が売っているのでご購入下さい。
今回ご紹介するのは地元 新潟の企業「belmont(ベルモント)」から出ています
「神経締め ワイヤー」です。
ご丁寧に裏面にはやり方まで。
サイズのラインナップも豊富で大小さまざまな魚種に対応できるようになっています。
楽天市場・AMAZON
ワイヤーを取り出すと
ある程度弾性のあるしなやかなワイヤーに柄がついています。
背骨は真っ直ぐではないので、この「弾性のあるしなやかなワイヤー」が背骨の神経のラインにそって入ってくれます。
形状記憶合金ですね。
普通の針金なんかでは形が決まってしまうため最後までは入りません。
ですのでちゃんとした製品を購入していただくのが上達の近道でもありますし、お魚を精一杯美味しくいただく手段でもあります。
工程に戻りますが、ワイヤーを頭の穴から入れていきます。
骨の中に通っているので、うまくワイヤーが入ると尻尾までス――――っと入っていきます。
そこでそのワイヤーを矢印のように前後させ神経に除去します。
魚に現れる症状
・目が痙攣・ひっくり返る
・体の色が引く(白っぽくなる)
・胸ヒレがパタパタ動く
・体がピクピクする
などの症状が現れます。これが「締め」が成功した目安になります。
この後、「血抜き」をして終了です。※血抜きを先にする場合もあります。
血抜きの手順・・・イラストで解説!イラストだからグロくない!魚の血抜きのやり方!血抜きの理由
自信のない方はこちら
このやり方は頭からではなく、「尻尾」からワイヤーを入れる方法です。
尻尾を上から8~9割くらい切断します。
こうすると目視ですぐに神経が確認できます。
先程の断面図の状態が尻尾まで続いているので
簡単に神経締めができます。
血抜きでもご説明したとおり背骨の下には大きな血管が入っていますので一緒に切断してしまえば血抜きもできてより良い鮮度で処理できます。
神経締め・血抜きともに魚の鮮度を長く保持し美味しく魚をいただくために覚えておくとよいと思います。
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